良い神棚とは

★高い神棚と安い神棚はどこが違うのか?
神棚を購入する時に、まず不思議に思うことは、「高いものと安いものとの違いはどこにあるのか」ということではないかと思います。
現在、ホームセンターに行けば非常に安い神棚が販売されています。中国製のものもありますし、日本製でもそれに対抗するために驚くほど安い値段になっています。神職の立場でいえば、そのような安い神棚でもよいと思います。ですが、せっかくお祀りするのならば良いものにしたいと考えるのもまた自然なことです。そこで、高い神棚はどこが違うのかを見ていきます。

<木材の種類>
私も昔は木材の種類についてまったく知らず、「桧が最高で、あとは…」程度の知識しかありませんでした。そこからいろいろと教えてもらいました。木材にはそれぞれ特性があるそうです。堅い木もあれば柔らかい木もあります。神棚では細かい作業も多いですから、固くて加工しにくいものよりは加工しやすい木が向いていませす。
そういう意味でもやはり桧は合っています。特に木曽桧や東濃桧が最良とされており、伊勢神宮始め多くの神社の社殿に使われています。ただ桧は高価ですから、それに準ずる木材として米桧(ベイヒ)や桧葉(ヒバ)というのもあります。
その他には屋久杉の神棚というのもあるそうですが、使える材木が倒木を利用したものしかないため、とても高価で、かつほとんど出てこないそうです。
他にも向いた木はあるのではないでしょうか。桧に限定する必要もありませんので、新しい材質ものがあれば、積極的に取り扱っていきたいと考えています。

<材料の質>
では、桧なら何でもよいのかというと、そういうわけでもありません。おなじ桧でも一本の木はそれぞれ違いがありますし、一本の木の中でも使う部分によって違いがあります。
例えば、木には柾目と板目というものがあります。縦に木目がまっすぐに並んだものを柾目といい、山形や波形の模様が出たのを板目といいます。神棚の高級品には柾目でしかもまっすぐで目が細かいものが使われているので、非常に美しく見えます。また、木材によっては豪快な板目を持ったものもあり、それを使った神棚もまた特別に見えます。その点、安い神棚だと、余った材木で作ることになり、木目もよくなく、またある部分では柾目なのにその横は板目を使っている、ということもよくあります。

<工作精度=職人の手間>
材質と並んで、違いが出るのはやはり神棚の組み立て全体の精度です。切断などの作業を機械で行うことが多いので、安い神棚だからといってゆがんでいるようなものはほとんどありませんが、それでも細かく見ていくとずれていたりするところがあります。
職人が一台一台作り上げる神棚ではそのあたりの調整をしながら作っていきますので、きっちり合ったものになるわけです。
当然、手間がかかるわけで、その分のコストに影響してきます。

<金具>
神棚の扉や、鰹木の端などに使われる金具ですが、これも違いがあります。
一般的なものはプラスチックが使われています。それより上等になると、本当の金属になり、アルミに着色したものになります。最上は真鍮に金メッキしたもので、最高級の神棚に使われています。